近年では資産運用する人が増えており、「米国株式」や「全世界株式」という単語を目にするものの、理解しきれなかったり、全世界株か米国株式どちらを選ぶべきかおすすめの投資方法が気になる方も多いのではないでしょうか。
全世界株式インデックスとは、文字通り世界中の株式に投資する商品のことです。全世界株式のファンドを購入することで、世界中の企業に一気に投資できるため、初心者でも簡単にリスクを抑えて取引できます。
この記事では、全世界株式に興味があるあなたに向けて、リターンや構成銘柄、そして投資方法について解説します。
小野
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Contents
全世界株式とは
全世界株式とは、文字通りすべての国の株式を投資対象とした商品のことです。
投資において、分散は非常に重要です。特定の企業や国だけに投資していると、その投資対象が下落したときに大ダメージを受けますが、全世界株式なら分散されているのでリスクを軽減できます。
長期的にリターンを狙えるため、投資初心者にも推奨されており、米国株式と並んで人気のある指数だと言えるでしょう。まずは次の3点について見ていきます。
- 年率
- 構成銘柄
- 過去チャート
それぞれ詳しく解説します。
(1)年率
全世界株式とは言え、ファンドによって少しずつリターンは異なります。参考までに、全世界株式ファンドの中でも人気の高い「eMaXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」のリターンを見てみましょう。
期間 | 年率 |
---|---|
半年 | +5.04% |
1年 | +21.40% |
3年 | +17.24% |
5年 | +12.51% |
10年 | +14.92% |
出典:日本経済新聞
米国株が人気を博していますが、より分散性の高い全世界株式も十分なリターンを誇っているといえます。
(2)構成銘柄
全世界株式の構成銘柄は、次のようになっています。
銘柄 | 職種 | 構成比率 |
---|---|---|
アップル | コンピューター・通信機 | 4.0% |
マイクロソフト | ソフトウェア | 3.3% |
アマゾンドットコム | 情報サービス | 2.1% |
テスラ | 自動車 | 1.2% |
アルファベットA | コミュニケーション・サービス | 1.2% |
アルファベットC | インターネット | 1.1% |
メタ プラットフォームズ | インターネット | 1.1% |
エヌビディア | 電子機器・部品 | 1.00% |
台湾積体電路製造 | 電子機器・部品 | 0.8% |
ユナイテッドヘルス グループ | 医療サービス | 0.6% |
出典:MINKABU
全世界株式のような「インデックス」は、定期的に銘柄の入れ替えが行われます。たとえば、もし上位銘柄のアップルやアマゾンの時価総額が下落すると、より成長性の高い株式に組み替えられるのです。
米国株式と違い、米国市場が落ち込んだり他の国が台頭してきたりしたときでも、恩恵を受けられる可能性があるのがメリットだと言えるでしょう。
(3)過去チャート
参考までに、「eMaXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の過去チャートは次のようになっています。
2019年からはコロナウイルスの影響で、株式市場も大きな影響を受けました。しかし、全世界株式のチャートは比較的安定しており、コロナ禍でも常に成長を見せています。
全世界株式とはいえ、成長性の高い先進国の株式をメインに取り入れているため、長期的な成長が期待できるのです。
全世界株式はおすすめしない7つの理由
全世界株式は初心者にもおすすめできる投資対象ではありますが、おすすめしない次のような7つのデメリットも挙げられます。
- 元本保証されていない
- 米国市場よりはリターンが落ちる
- S&P500に劣っている
- 為替の影響を受けやすい
- 成長性の低い国も含まれる
- 組み込み銘柄数が多い
- リスクヘッジにならない
それぞれ詳しく解説します。
全世界株をおすすめしない理由1:元本保証されていない
1つ目のおすすめしない理由として元本保証されていないことが挙げられます。米国株式は長期的に安定的にリターンを上げていることから、勘違いされてしまいがちですが、必ず利益が出るものではありません。
よって、投資タイミングや市況によっては下落が続き、思ったように利益が出ないこともあるのです。
とはいえ、どんな投資にもリスクはあります。米国株式でも全世界株式でも、どこかで下落するタイミングはあるわけですから、長期投資で「ガチホ」しましょう。
全世界株をおすすめしない理由2:米国市場よりはリターンが落ちる
2つ目のおすすめしない理由として米国市場よりリターンが落ちることが挙げられます。参考までに、全世界株式と米国株式のリターンを比較してみましょう。
期間 | 全世界株式 | 米国株式 |
---|---|---|
半年 | +5.04% | +13.04% |
1年 | +21.40% | +30.76% |
3年 | +17.24% | +22.22% |
出典:日経経済新聞
並べてみるとはっきりわかりますが、米国株式の方が一回りほどリターンが高めです。これは、米国株式は「成長性の高い米国株のみ」に絞っているのに対し、全世界株式は「成長性の低い株式」も含んでいることが原因になります。
全世界株をおすすめしない理由3:S&P500に劣っている
3つ目のおすすめしない理由としてリターンがS&P500に劣後していることが挙げられます。S&P500は米国において成長性が高い企業ばかりを厳選しているのに対し、全世界株はあまり成長性が高くない銘柄も含んでいます。
リターン | S&P500 | 全世界株式 |
---|---|---|
1年 | 4.95% | -7.62% |
3年 | 16.76% | 12.29% |
5年 | 12.08% | 7.67% |
参考:楽天証券
現状、長期で見ても短期で見てもS&P500の方がリターンが高いです。ただし、将来的なリターンがどうなるかは誰にもわかりません。
全世界株をおすすめしない理由4:為替の影響を受けやすい
4つ目のおすすめしない理由として、為替の影響を受けやすいことが挙げられます。現在ものすごいスピードで円安が進行しているように、為替の値動きも大きいため、為替変動で利回りが想像以上に下がることも考えられます。
例えば、今後全世界株が高いパフォーマンスを発揮したとしても、円高・ドル安が進んでいると、円換算でのリターンは思った以上に出ないのです。
とはいえ、為替の影響を受けるのはS&P500でも同じことです。
全世界株をおすすめしない理由5:成長性の低い国も含まれる
5つ目のおすすめしない理由として、成長性の低い国が含まれることが挙げられます。先ほども解説した通り、米国株式は成長性の高い企業の株ばかりで占められていますが、全世界株式の場合はそうもいきません。
中には成長性の低い国も含まれるため、足を引っ張られてリターンが低めになっています。ただし、米国株が落ち込んだときはこちらの方がリスクを抑えられる可能性があるため、一長一短だと言えるでしょう。
全世界株をおすすめしない理由6:組み込み銘柄数が多い
6つ目のおすすめしない理由として、組み込み銘柄数が多いことが挙げられます。銘柄数が多ければ分散されてリスクヘッジになるから良い、と考える方も多いでしょう。
確かに投資において、分散は重要です。しかし、全世界株もS&P500も「株式への投資」であることには変わらないため、下落するときは一緒に下落してしまっているケースも多々あります。
全世界株をおすすめしない理由7:リスクヘッジにならない
7つ目のおすすめしない理由として、あまりS&P500とのリスクヘッジにならないことが挙げられます。
全世界株とは言っても、結局は大部分が米国株で占められています。全世界株とS&P500を組み合わせる方もいると思いますが、現状あまり分散効果はありません。
とはいえ、今後流れが変わる可能性もあります。例えば、将来的にアメリカ経済が落ち込むことがあれば全世界株もリバランスされ、米国株の割合は下がります。
今後アメリカの経済が落ち込むと予想する方は、全世界株に投資するのも手です。
全世界株に投資する4つのメリット
では、逆に全世界に投資をすることでどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。考えられるメリットとして、次のような項目が挙げられます。
- 簡単に分散投資できる
- 長期的なリターンが大きい
- 日本円で少額投資が可能
- 投資判断があまり必要ない
それぞれ詳しく解説します。
簡単に分散投資できる
1つ目のメリットは、簡単に分散投資できることです。全世界株式では、米国などの先進国を中心に、世界中の株式に投資できます。
日本や米国のような先進国株だけなら簡単に投資できますが、インドなどの発展途上国の株式はなかなか取引できません。しかし、そういった投資しにくい国の株式に対しても、まとめて投資することができます。
長期的なリターンが大きい
2つ目のメリットは、長期的なリターンが大きいこと。全世界株式を代表する「eMaXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の利回りをもう一度見てみると、次のようになっています。
期間 | 年率 |
---|---|
半年 | +5.04% |
1年 | +21.40% |
3年 | +17.24% |
5年 | +12.51% |
10年 | +14.92% |
出典:日経経済新聞
見ての通り半年でも5%、好調な年だと20%を超える場合もあることから、利回りは高めです。もちろん、リターンは市況によって左右されるため購入タイミングによっては下がってしまうかもしませんが、それも積立投資であれば解決可能です。
日本円で少額投資が可能
3つ目のメリットは、少額から投資できること。投資信託全般に言えることですが、複数の投資家から資金を集めることでわずか100円程度から投資できるため、非常にハードルが低いと言えます。
参考までに個別株の場合、1株300円、売買単位が1,000株だとすると最低取引額は300円 × 1,000株 = 「300,000円」になります。投資初心者が簡単に投資できる額ではありませんよね。
投資判断があまり必要ない
4つ目のメリットは、投資判断が必要ないことです。全世界株式の組み入れ銘柄は、定期的に入れ替えられていますので、自分で銘柄選びする必要はありません。
また、米国株式と違って全世界の株式が投資対象なので、もし米国株式がダメになったとしてもそのまま投資を続けられるのは大きなポイントです。
米国は現在世界トップの経済大国ですが、将来もずっとそうであるとは限りません。万が一のことを考えるなら、全世界株式を選ぶ意味は十分にあると言えるでしょう。
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全世界株への投資がおすすめな人とおすすめしない人の特徴
全世界株への投資がおすすめな人
全世界株への投資がおすすめな人は以下のような人です。
- 常に冷静な判断ができる
- 世界情勢に興味がある
- 真面目
全世界株で利益を上げるためには、常に世界情勢を気にかけていなければなりません。そのため、世界情勢に興味のある方は、全世界株への投資をおすすめします。
また、全世界株に限らず投資を続けていると大きく利益を出せることもあれば、損失を被ってしまうこともあります。そのため損失を取り戻そうと熱くなってしまうと、さらなる損失を招く原因にもなるのです。
全世界株に投資する際は常に冷静な判断ができるという方の方が向いているでしょう。
全世界株への投資をおすすめしない人
全世界株への投資をおすすめしない人は以下のような人です。
- 勉強が苦痛に感じる
- 計画性があまりない
- 人や情報に流されやすい一面がある
全世界株で本気で利益を狙いにいくなら、常に世界情勢や様々な業界などについて情報収集を続けなければなりません。そのため、勉強することが苦痛に感じる方は、全世界株はおすすめできません。
また、全世界株に限らず全ての投資は、直感で銘柄を選ぶだけでは損失を被ってしまいます。投資を行う場合はまず予算や期間など、しっかり計画を立てて、資産運用を続けていくと良いでしょう。
自分の中で明確な根拠を持って銘柄を選べるのが理想です。
全世界株でおすすめのインデックスファンド5選
同じ全世界株式でも、ファンドによって運用成績や手数料などのパフォーマンスは異なります。特におすすめのファンドは次の5つです。
- eMaXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- たわらノーロード 全世界株式
- つみたて外国株投信
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド雪だるま(全世界株式)
(1)eMaXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
基準価額 | 16,304円 |
---|---|
純資産総額 | 4,234億円以上 |
信託報酬 | 0.1144% |
年率リターン(1年) | 18.80% |
出典:Yahoo!ファイナンス
手数料の安さを取るなら、eMaXIS Slimが良いでしょう。信託報酬は0.1144%と非常に安く、さらにリターンも十分高めです。また、純資産総額が大きくて安定性があるため、長期投資には最適だと言えるでしょう。
(2)楽天・全世界株式インデックス・ファンド
基準価額 | 15,932円 |
---|---|
純資産総額 | 1,534億円以上 |
信託報酬 | 0.212% |
年率リターン(1年) | 17.41% |
出典:Yahoo!ファイナンス
より幅広く分散投資したいなら、楽天の全世界株インデックスを選びましょう。こちらはeMaXIS Slimと違って「雪だるま式」という方式で、大型株から小型株までまんべんなく組み入れられています。
多少リターンは落ちますが、より多くの国に投資したい人に適しています。
⑸SBI・全世界株式インデックス・ファンド雪だるま(全世界株式)
基準価額 | 16,159円 |
---|---|
純資産総額 | 約6800億円 |
信託報酬 | 0.11% |
年率リターン(1年) | 7.52% |
楽天証券
- 楽天ポイントで投資できる
- 2,700本以上の投資信託がある
- 投信積立で楽天ポイントが貯まる
- マネーブリッジで投資がラクラク
楽天証券が全世界株におすすめな理由
楽天系のサービスをよく使う方は、楽天証券が最適です。積立投資で楽天ポイントが貯まり、さらに貯まったポイントで好きなファンドに投資できるため、効率的に積立投資できます。
さらに、投資信託の取扱数は2,700本以上と業界トップクラス。もちろん全世界株だけで見ても多彩なファンドから選べる上に、全世界株以外にも投資の選択肢が広がりそうです。
大きな競合としてはSBI証券が挙げられます。楽天証券はややポイント還元率で見劣りするものの、取扱画面が圧倒的に見やすいため、初心者に向いているのは楽天証券だと言えるでしょう。
楽天証券の基本情報
運営会社 | 楽天証券株式会社 |
---|---|
口座開設数 | 約700万以上 |
手数料 | 10万円まで:0円 50万円まで:0円 100万円まで:0円 *いちにち定額コース |
投資信託数 | 2,687本 |
NISA/つみたてNISA | 可 |
SBI証券
- クレカの積立投信に対応
- 積立でTポイントが貯まる
- 2,600本以上の投資信託がある
- 海外ETFも積み立てられる
SBI証券が全世界株におすすめな理由
さらに本格的に投資したい方は、SBI証券が良いでしょう。SBI証券は三井住友カードを利用したクレカの積立投信に対応しており、カードのグレードによっては最大3.0%もの還元を受けられます。
投資信託に関しても、楽天証券に次ぐ2,600銘柄以上。もちろん全世界株式の取り扱いも豊富なため、好きなファンドから選ぶことができます。
また、全世界株式のような投資信託と併せて、ETF(上場投資信託)に投資してみたいという方も多いでしょう。SBI証券ならETFの積立にも対応しており、1つの証券会社内で投資を完結させられます。
投資の選択肢を広げたい方は、ぜひSBI証券で取引を始めましょう!
SBI証券の基本情報
運営会社 | SBIホールディングス |
---|---|
口座開設数 | 約800万以上 |
手数料 | 10万円:0円 50万円:0円 100万円:0円 |
投資信託数 | 2,698本 |
NISA/つみたてNISA | 可 |
マネックス証券
- NISAの手数料を抑えられる
- クレカ投信に対応している
- 貯まったポイントの交換先が多い
- 投資の情報が充実している
マネックス証券が全世界株におすすめな理由
NISAやiDeCoなど、優遇税制を活用したい方はぜひマネックス証券も検討してください。マネックス証券では、NISA・iDeCoで投資信託を購入する際手数料がかからないため、全世界株もお得に積み立てられます。
レポートやセミナーも充実しており、ただ全世界株を積み立てるだけでなく、資産運用の選択肢を増やしたいという方にもピッタリです。
投資信託を持っているだけで「マネックスポイント」が貯まり、楽天ポイントやTポイントなど他のポイントと交換できます。どのポイントを使っている方でも扱いやすいと言えるでしょう。
優遇税制を利用して全世界株を積み立てていきたい方は、ぜひマネックス証券で口座開設しましょう!
マネックス証券の基本情報
運営会社 | マネックス証券株式会社 |
---|---|
口座開設数 |
約200万以上 |
主な手数料(税込) |
|
投資信託数 | 1,244件 |
NISA/つみたてNISA | 可 |
LINE証券
- LINEから気軽に取引できる
- セキュリティ対策も万全
- ファンドが少ない分厳選されている
- 投資情報が豊富
LINE証券が全世界株におすすめな理由
LINE証券は、特に投資初心者におすすめです。名前の通り、いつも使っているLINEアプリから取引でき、セキュリティに関してもLINE専用パスワードが用意されているため問題ありません。
投資信託はたったの33銘柄ですが、逆に言えば厳選されているため、初心者でも迷うことなく全世界株のファンドを選ぶことができます。
投資情報が多いのも安心できるポイントです。投資情報は初心者向けのものが多く、さらにこちらもLINEアプリから受け取れます。わざわざ別にアプリを取らなくて良いのは大きな魅力です。
一般NISAには非対応ですが、つみたてNISAには対応しているため、気軽に投資を始めたい方はぜひLINE証券に登録しましょう!
LINE証券の基本情報
運営会社 | LINE証券株式会社 |
---|---|
口座開設数 | 約100万以上 |
手数料 | 無料 |
投資信託数 | 32銘柄 |
NISA/つみたてNISA | つみたてNISAのみ |
全世界株式に投資するときの3つのポイントと注意点
全世界株は安定した投資先ですが、投資ですので当然リスクはあります。全世界株式に投資するなら、以下3つのポイントに注意しましょう。
もう少し具体的に解説します。
(1)余剰資金から投資する
まずは余剰資金から投資を始めましょう。もし失ったら辛い資金、または生活資金を注ぎ込んでしまうと、株価が下落したときに平常心ではいられなくなってしまいます。
インデックスファンドはあくまで長期投資向けの商品ですから、株価が下がるたびにあわてていては、キリがありませんよね。
(2)あくまで長期目線で保有する
投資は長期目線で行いましょう。いくら全世界株式が安定しているとはいえ、特定の場面だけを切り抜いてみると、大きく下落していることもあります。
しかし、長期的に見ると結局成長しているので、下落してもあわてないように長期的な視野で投資しましょう。
全世界株式とs&p500、どっちがおすすめ?
度々全世界株式とs&p500ではどっちがおすすめかという議論がされていますが、結論からいうとどちらがおすすめだと言い切ることはできません。
世界株式・s&p500にそれぞれメリット・デメリットがあるので「こっちを買ったら儲かる」ということはわからないのです。
強いていうのであれば長期間で分散投資を行いたい方には全世界株式がおすすめです。全世界株式は50以上の国に投資できる商品なので、大きなリスクを抱える必要がなくなります。
一方でs&p500はこれから株式投資を始める初心者におすすめです。s&p500は市場の動きと連動することを目標に作られています。そのため株式の知識が乏しい初心者でも値動きがわかりやすいのです。
また全世界株式ほどのリターンは狙えませんが、信託報酬の年率が低い傾向があるので、手数料を抑えることもできます。
(3)下落してもすぐ手放さない
下落してもすぐ手放さないようにしましょう。先ほども解説しましたが、全世界株式というのはあくまで長期的な視野で投資するもの。
もし下落してすぐに手放してしまえば、高値買い・安値売りになってしまう可能性が高いのです。
全世界株以外の世界株の種類
世界株には全世界インデックス以外にも、上図のような種類があります。それぞれの特徴について、わかりやすく解説します。
(1)米国インデックス
利回りと安定性を両立させているのが、米国インデックスです。
知っての通り、米国は世界きっての経済大国。アップルやアマゾン、マイクロソフトなど世界を牛耳っている有力企業の株式にも、まとめて投資できます。
GAFAと呼ばれる米国大手企業は成長性も高く、将来的にも大きなリターンを期待できますね。主な米国株式インデックスファンドには、次のようなものがあります。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- SBIバンガードS&P500インデックス・ファンド
- iFree S&P500インデックス
(2)先進国インデックス
先進国インデックスは安定したリターンを維持しています。そもそも「先進国」とは、生活水準が高くて、経済発展している国の総称で、主に次のような国が先進国に含まれます。
- 米国
- 日本
- 英国
- イタリア
- フランス
- ドイツ
- カナダ
先進国は多くが米国を占めており、短期的なリターンはそこまで高くないものの、長期的にみて安定した利回りなのが特徴です。
主な先進国株式インデックスファンドには、次のようなものがあります。
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
- SBI-SBI・先進国株式インデックス・ファンド
- たわらノーロード 先進国株式
(3)新興国インデックス
ハイリスクハイリターンを求めるなら、新興国インデックスです。新興国は、米国などの先進国と比べて経済状況が不安定で株価も変動しやすいですが、その分大きなリターンを出す可能性を秘めています。
初心者にはあまりおすすめできませんが、ポートフォリオに何%か組み込んでみるのも良いでしょう。主な新興国株式インデックスファンドには、次のようなものがあります。
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
- 楽天・新興国株式インデックス・ファンド
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド
おすすめしない?全世界株に関するよくある質問
ファンドには購入時手数料や信託財産留保といった手数料もありますが、優良なファンドの多くはこれらの手数料がかかりません。
全世界株式ファンドの中でも手数料が優れています。また、大型株の比率が高いため、リターンも安定しているなど優秀です。更におすすめのファンドはこちらからチェック!
一方で、デメリットとして元本保証されていない点や米国市場よりはリターンが落ちる点、成長性の低い国も含まれるがデメリットとして挙げられます。
あなたの投資スタイルなどによってもおすすめできるか否かは異なりますので、まずはこちらからメリット・デメリットを把握することをおすすめします。
まとめ
全世界株式インデックスとは、世界中の株式に投資できる商品です。
世界中の企業にまとめて投資できる手軽さ、そして安定したリターンなどから、米国株式と並んで投資家に人気があります。
これから全世界株式に投資するなら、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
- 余剰資金から投資する
- あくまで長期目線で保有する
- 下落してもすぐ手放さない
全世界株式に投資するなら「楽天証券」がおすすめです。
楽天証券はネット証券でもトップクラスの利用者数で、他社よりも安心感があります。投資信託の種類も多いため、全世界株式以外にもさまざまなファンドに投資できますよ。