老後資金や教育資金、介護資金など多くの資金の準備が必要な世代にとって、ほったらかし投資は特に魅力的に聞こえますよね。忙しくてもできる投資で、手間をかけずに投資を始めたいと思いませんか?
投資と聞くと「なんだか難しそう」「たくさんのお金が必要」というイメージを持っている方も多いでしょう。そんな方には近年注目を集めている「ほったらかし投資」がおすすめです。
ほったらかし投資の具体的な方法やおすすめのアプリ、それぞれのメリット・デメリット、ほったらかし投資で失敗しないポイントなども解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。
大学卒業後、証券会社で個人の資産コンサルティング業務を経験。不動産会社へ転職し管理不動産の入出金管理を行う。
その後独立し、行政書士として相続・遺言の手続き代行など民事を中心に、FPとしては証券会社での経験を活かし資産運用や不動産関連を中心にアドバイスやセミナー、執筆活動など幅広く業務を行っている。
所有資格:行政書士、CFP・1級FP技能士、宅建士、マンション管理士、テクニカルアナリスト
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小野
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Contents
ほったらかし投資とは?
ほったらかし投資とは、ある程度投資環境を整えれば、放置しても自動的に資産が運用される投資方法です。
投資というと「チャートをずっと見ていないといけない」「大きな資金が必要」だというイメージが強いですが、ほったらかし投資の場合はそのような必要はありません。
基本的に少額を長期間に渡って積み立てていく投資方法が多いので、短期で大きな利益を上げることはできません。
しかし、コツコツと資金を積み上げていくことによって、さほど手間をかけなくても資産が増える可能性があるのは大きなメリットでしょう。
ほったらかし投資のメリット
まずは、ほったらかし投資の具体的なメリットについてどのようなものがあるのか見ていきましょう。ほったらかし投資を始める上でも重要な部分のため、参考にしてみてください。
- 少額からはじめられる
- 老後や将来に向けて資産形成できる
- 心理的な安定がある
- 未経験でもはじめやすい
- 預金の利回りより高い
少額からはじめられる
ほったらかし投資は長期間にわたり投資を続けるのが前提であるため、リスクを下げるためにも少額から始められるのは大きなメリットといえるでしょう。
また、効率よく資産形成をするために少額から始めて少しずつ積み増していくという投資の仕方もおすすめです。長期間かけてじっくり行うほったらかし投資は、多くの資金を投資に回せない方の味方となる投資方法といえます。
老後や将来に向けて資産形成できる
2つ目のメリットは老後や将来のために資産形成を行うことができるという点です。今後、日本を含め世界の経済状況はどのように変化するか誰にも予想できません。
そのため、未来の自分が豊かに暮らせるよう資産形成を早いうちから始めておくのは非常に大切なことであり、ほったらかし投資は資産形成におすすめの投資方法です。
ほったらかし投資を続けられれば、数十年後大きな資産を手にしている可能性もあるため、挑戦することをおすすめします。
心理的な安定がある
ほったらかし投資のメリットは心理的な安定があるということです。短期目線での投資は、価格の変動により資産が目に見えて増えたり減ったりするため、感情が揺さぶられやすくなります。
感情の浮き沈みはストレスになりやすく、最悪の場合私生活や仕事にまで影響が出ることもあります。その点ほったらかし投資であれば価格変動に一喜一憂することがなく、投資を続けやすくなります。
未経験でもはじめやすい
株式投資や不動産投資など投資は知識や経験が豊富にないと難易度が高いとされています。
また、長期投資になるため投資にかける時間も少なくて済むというメリットもあります。ほったらかし投資なら未経験者でも数十年後大きな資産を手に入れられる可能性があります。
預金の利回りより高い
預金利回りより高い収益を稼げる可能性があるのもほったらかし投資の大きなメリットです。預金しておくだけでも定期的に利益を得られますが、現代は低金利のため0.001%程度の利益しか出すことができません。
ほったらかし投資であれば価格変動や購入した金融商品によっては大きな利益を期待することが可能です。ただし、預金とは異なり資産が減るというリスクを抱えているのも事実といえます。
ほったらかし投資のデメリット
ほったらかし投資にはさまざまなメリットがあり、上手くいけば大きく利益を出すことも可能です。しかし、メリットだけでなくデメリットもあるので1つずつ確認しておきましょう。
- 短期間での利益は見込めない
- 市場が変化した場合反応が遅れる
- 必ず利益になるわけではない
- 手数料やコストがかかる場合がある
短期間での利益は見込めない
ほったらかし投資は数年~数十年にわたり取り組んでいく投資方法のため、短期間で納得できる利益を出すことはほぼ不可能でしょう。そのため、毎日損益を見て大きく稼げているという楽しさはありません。
もし、短期間で利益を出したいのであればデイトレードといった1日単位で取り組む投資方法がおすすめです。しかし、ほったらかし投資よりも難易度は高い上に拘束時間も長くなるでしょう。
市場が変化した場合反応が遅れる
ほったらかし投資は長期的にほったらかしておく投資方法のため、あまり損益や市場の変化を追うということはありません。人によっては投資したことを忘れていることもあるくらいなので、市場の変化に反応が遅れるのは必然といえます。
市場が大きく変化することのデメリットは最悪の場合、大きく含み損を抱えてしまうということ。また、取引量や流動性がある金融商品だったのに価格変動が少なくなってしまい、大きく資産が増えない場合も考えられます。
必ず利益になるわけではない
ほったらかし投資はあくまで投資のため、大きく稼げることもあれば最終的にマイナスで終わってしまうこともあります。また、含み損を抱えてそのまま元本を割ってしまう可能性もあるということを忘れてはいけません。
もし元本割れが怖いなら、元本が保守されている国債の購入がおすすめといえます。一般的に大きな損になりにくいほったらかし投資ですが、最悪のパターンを想定しておくことは非常に大切です。
手数料やコストがかかる場合がある
ほったらかし投資のデメリットは他の投資方法と同様に手数料や税金などのコストがかかってしまうということです。投資信託など運用をすべて任せる場合は手数料が必要になるため、投資を始める前に確認しておきましょう。
また、投資で得た利益に対しては20.315%の税金がかかるので、全て自分のものになるわけではありません。しかし、NISAを利用して投資を始めれば条件付きで非課税になりますので有効活用するとよいです。
- つみたてNISA:毎年40万円まで最長20年間、投資利益が非課税(40万円×20年間)
- 一般NISA:毎年120万円まで5年間、投資で得た利益が非課税
ほったらかし投資の方法7選
ほったらかし投資にはさまざまな方法があり、自分に合った方法を選ぶことでより効率的に投資を行うことができます。この章では、ほったらかし投資の方法7選をご紹介していきます。
それぞれのメリット・デメリットも解説しますのでぜひ参考にしてみてください。
FX自動売買
FXとは外国通貨を取引し、通貨のレート差・金利差によって利益を上げる方法です。
FXの自動売買は、そんなFXを自動で取引してくれるというシステムになっています。
FX自動売買のメリット
- FX初心者でも取り組める
- 多くの時間を必要としない
- 少額から始められる
FX自動売買の大きなメリットとして、FX初心者でも取り組めるという点が挙げられます。FX自動売買は機械的に取引を行うので、FXの知識・経験がなくてもシステムに任せておけば、ある程度の取引はできます。
また、自動で運用してくれるので、ずっとチャートを見ている必要はありません。仕事・学校などで忙しい人にも利便性が高く、FX自動売買の利用者の60%以上はFX取引初心者という結果もあります。
株自動売買
株自動売買は、先ほど紹介したFX自動売買同様に、自動で株式取引を行ってくれるシステムです。FXとは取引対象や取引方法が違ってきますので、別物と考えた方が良いでしょう。
株自動売買のメリット
- 初心者でも取り組める
- 多くの時間を必要としない
- 感情に左右されない
株自動売買のメリットとしては、FX自動取引同様、システムが自動で取引を行なってくれるので、知識・経験がなくても利用できるという点です。
また感情に流されることがなくなるというのもメリットと言えるでしょう。株式は一時の感情で大きな損失を生みかねません。株自動売買を利用することで、感情に流されて損をする株式を購入してしまうというリスクを軽減できます。
NISA
NISAは、少額投資非課税制度という税制優遇が適用された投資方法となっています。NISAは「一般NISA」とも呼ばれており、株式・投資信託・ETFなどの金融商品を購入して資産運用をしていきます。
NISAのメリット
- 非課税で投資ができる
- 少額からでも始められる
- 取り扱っている証券会社が多い
NISAのメリットとして大きいのは、非課税で投資ができるという点でしょう。通常の投資だと、利益の20%が課税の対象となります。
しかし、一般NISAの場合年間120万円・最長5年間までであれば非課税となっていますので、節税効果が非常に高いです。また近年注目を集めている投資方法というだけあって、一般NISAを取り扱っている証券会社も多いです。
つみたてNISA
つみたてNISAは先ほどご紹介した一般NISAの仲間で、ほったらかし投資の定番とも言える方法です。
一般NISAよりも年間の非課税枠は少ないのですが、長期間に渡って資産運用をすることが可能なので、老後の資産形成として取り組む人も増えてきています。
つみたてNISAのメリット
- 非課税期間は長い
- 一般NISAよりも少額で投資を始められる
- 銘柄選定がしやすい
つみたてNISAは年間40万円・最大20年間もの非課税枠が設定されています。NISAよりも年間の非課税枠は少ないのですが、その分期間が長いので、長期投資が可能です。
またつみたてNISAで投資できる金融商品は金融庁の認可を受けたものだけです。そのため初心者でもある程度の安心感を持てることでしょう。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、AIが投資する金融商品・投資金額などの投資方針を決めてくれるサービスです。基本的にはAIが全て指示してくれるため、投資の知識・経験が全くなくても取り組める投資方法となっています。
ロボアドバイザーにはアドバイス型と投資一任型の2種類があり、全て任せたいという方は、投資一任型がおすすめです。
ロボアドバイザーのメリット
- 手軽に投資を行える
- スマホやタブレットのアプリから投資できる
- 具体的な投資方針がわかる
ロボアドバイザーの大きなメリットとしては、手軽に投資を行えるという点が挙げられます。
ロボアドバイザーを利用すると、投資する金融商品や投資金額を具体的に示してくれるため、初心者でも投資を始めやすいです。
- ロボアドバイザーをリリースしている楽天証券の口座を無料で開設(楽天証券に口座があれば、専用口座の開設も不要!)
- 楽天証券内でロボアドバイザーを申し込み
- スタート!
運営会社 | 楽天証券株式会社 |
---|---|
口座開設数 | 約800万以上 |
特徴 |
たった2分であなたにあった運用コースを無料で提案! |
手数料 | 年率1%未満の低コストでおまかせ資産運用 |
ポイント投資 | 可 |
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、事業者が不動産を購入・運用する際に出資者を募集してお金を集める方法です。
出資者は出資した不動産で利益が上がった場合、その利益を分配してもらえるので、基本的には株式と同じような構造になっています。
不動産クラウドファンディングのメリット
- 元本割れのリスクが少ない
- 自由なタイミングで投資をできる
- 不動産投資を少額から行える
不動産クラウドファンディングは出資した不動産そのものが担保となるため、元本割れするリスクが少ないというメリットがあります。
また少額から不動産投資を行えるというのも大きなメリットでしょう。通常不動産投資には大きな資金が必要となり、参入ハードルは非常に高いです。そのようなマイナス面を不動産クラウドファンディングは見事に解決しています。
不動産クラウドファンディングの始め方・やり方
不動産クラウドファンディングを始めるには、最初に利用したいサービスを選び、投資家登録を行います。登録が完了し、登録した専用口座に入金すれば準備は完了です。あとは投資したいファンドを選び、申し込めば投資できます。
不動産クラウドファンディングのデメリット
- 事業者が倒産するリスクはある
- 過剰な広告が多い
不動産クラウドファンディングのデメリットとしては、事業者が倒産するリスクがあるという点が挙げられます。事業者が倒産してしまうと、出資した資金は戻ってこないため、出資する事業者を選ぶ際は慎重になる必要があります。
また近年ではオンラインで完結する不動産クラウドファンディングも多く、ネット広告も増えてきました。中には過剰にお得さをアピールするような広告もあるため、メディアリテラシーがない方は損をしやすいかもしれません。
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとはお金を借りたい企業と、お金を貸したい人をマッチングさせるサービスです。出資者は出資した企業から利子をつけて返済してもらうことによって、利益を上げることができます。
ソーシャルレンディングのメリット
- 利回りが高い
- 貸倒れのリスクが少ない
- 簡単に登録できる
ソーシャルレンディングのメリットとしては利回りが高いという点が挙げられます。ソーシャルレンディングの利回りは平均で5〜7%と非常に高いです。
低金預金や投資信託よりも利回りが高いので、少額投資でも継続的に利益を得られる可能性があります。またソーシャルレンディングのサイト登録は簡単に行えるので、取り組みやすいでしょう。
ソーシャルレンディングの始め方・やり方
ソーシャルレンディングを開始するには、最初に利用したいサービスを選び、会員登録を行います。
審査に通過し、登録した口座に入金すれば、いつでもソーシャルレンディングをスタートできます。投資したいテーマ・プロジェクトを見て、魅力的なものに投資してみてください。
ソーシャルレンディングのデメリット
- 途中解約ができない
- 出資した企業が倒産するリスクがある
ソーシャルレンディングで一度出資してしまうと、途中で解約することはできません。そのためある程度資金に余裕がある場合に取り組むことをおすすめします。
また出資した企業が倒産してしまった場合、出資したお金が戻ってくることはありません。しっかりリスクは理解した上で取り組みましょう。
【目的別】おすすめのほったらかし投資方法
ここでは、さまざまな目的を例にしたおすすめのほったらかし投資方法についてご紹介していきます。自分が想定している投資方法や金融商品について何がおすすめなのか参考にしてみてください。
- 100万円ほどの手持ち資金を資産運用に当てたい
- 定期的な積み立てを考えている
- 多くの時間をかけたくない
- 中長期での資産増加を目指す
- 非課税で投資をはじめたい
100万円ほどの手持ち資金を資産運用に当てたい
ほったらかし投資に余剰資金として100万円用意できるのであれば、投資信託、ETF (上場投資信託)などに投資するのがおすすめといえます。
投資信託はプロに運用任せられる金融商品であり、資産を託すだけなので投資経験が浅い方でも取り組みやすいという特徴があります。ETF (上場投資信託)も同様に100万円の資金を用意できるのであれば十分な利益を出すことが可能です。
投資信託を利用する場合、運用を自分で行わずプロに任せる手数料として「信託報酬」を支払う必要があります。そのため、信託報酬が安い投資信託を選ぶのも重要といえるでしょう。
定期的な積み立てを考えている
ほったらかし投資を長期的に行う中で、定期的に積み立てを考えているなら積立NISAやロボアドバイザーを利用するのがおすすめです。積立NISAは比較的利用している人が多く、毎月決められた金額を積み立てる投資法となっています。
ロボアドバイザーとは人工知能を使用したAI投資法のことを指し、自分の許容リスクやリターンに応じて資産運用の提案などをしてくれるため投資初心者でも取り組みやすいです。
一般的にアドバイス型と投資一任型の2種類のタイプがあり、投資一任型なら商品の提案~運用まですべてAIが行ってくれるためほったらかしていても問題ないです。
多くの時間をかけたくない
ほったらかし投資は超長期を想定した投資方法ですが、それでも多くの時間をかけたくない方はいるでしょう。なるべく短期的に資産形成をしたいならFXの自動売買サービスを利用するのがおすすめです。
自動売買システムであれば、はじめにリスク許容度や取引数量などを決めるだけでよいので、完全にほったらかすことが可能です。また、超長期のほったらかし投資よりも比較的短期間で利益を上げられる可能性があります。
そのため、必ず余剰資金を用意して余裕を持って投資することが重要といえます。FXの自動売買の場合、短期間の市場変化に振り回されやすいのでその点も注意しておきましょう。
中長期での資産増加を目指す
中長期での資産増加を目指したいなら、株式投資や不動産投資にて資産形成に臨むのがおすすめです。投資をする期間にもよりますが、銘柄によっては数年~数十年持つことで大きく利益を上げられる可能性もあります。
また、市場変化の大きな波に乗ることができれば比較的短期間で資産を拡大することもできるでしょう。しかし、その分リスクは上がりやすいので、自分のリスク許容度と相談して投資することが大切です。
中長期での資産形成なら不動産投資もおすすめで、購入した物件が数年後に何倍もの値段になっていたり、家賃収入にて継続して利益を上げることもできます。
しかし、不動産投資の場合は物件を購入するだけの資金が必要になりますので注意してください。
非課税で投資をはじめたい
非課税でほったらかし投資を始めたいという方は、国が提供している投資サービスであるNISAを活用するのがおすすめです。
先ほどご紹介したようにNISAにはさまざまな特徴やメリットがあり、それらをしっかり考慮して投資を行えば通常の運用方法よりも税金やコストを抑えることができるでしょう。
- つみたてNISA:毎年40万円まで最長20年間、投資利益が非課税(40万円×20年間)
- 一般NISA:毎年120万円まで5年間、投資で得た利益が非課税
そのため、非課税の条件の範囲内でしっかり運用することが重要であり、ほったらかしとはいっても定期的には確認することが大切です。
専門家に聞いた!失敗しないほったらかし投資のポイント
志塚 洋介さんが考える、ほったらかし投資を行う際のポイントをご紹介します。これからほったらかし投資をしてみたいけれどどこから始めたら良いのか悩んでいる方にもポイントを教えてくださっているので、参考にしてみてください。
大学卒業後、証券会社で個人の資産コンサルティング業務を経験。不動産会社へ転職し管理不動産の入出金管理を行う。
その後独立し、行政書士として相続・遺言の手続き代行など民事を中心に、FPとしては証券会社での経験を活かし資産運用や不動産関連を中心にアドバイスやセミナー、執筆活動など幅広く業務を行っている。
所有資格:行政書士、CFP・1級FP技能士、宅建士、マンション管理士、テクニカルアナリスト
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ポイント1つ目:完全にほったらかすのではなくメンテナンスを行う
ほったらかし投資といえども、相場状況にあっていない商品に投資をしてしまうと思ったような運用成績が出ないこともあります。
できれば毎週末に運用状況を確認するのが理想ですが、少なくとも月に1回は運用状況を確認し、想定通りの運用成績が得られているかどうかをチェックしておきましょう。
ある程度運用期間が経過しても想定より運用成績が悪い場合、投資している商品の見直しが必要になるでしょう。
その場合、相場観を正しく読めているか、今の相場環境に対して自分が投資している商品が適したものであるかなど運用成績が悪い要因を分析することになります。その上で必要に応じて適した商品を選択するようにしましょう。
ほったらかし投資とはいっても、適度に確認や相場環境の勉強は必要なのです。
ポイント2つ目:無理のない範囲で投資する
ほったらかし投資は、あくまで余裕資金でやらなければなりません。生活に必要な資金まで投資に回してしまうと生活を圧迫してしまいます。
また、仕事の都合などで今までと生活環境が変わってしまい、今までと収支状況が変わってしまうこともあるかもしれません。
ほったらかし投資では長期投資をすることが前提であることが多いです。そのため、現金化に時間がかかる商品に投資をしていることも少なくありません。
すぐに現金化することができないことも念頭に入れて、あくまで無理のない範囲で投資をすることが重要です。
また、想定していた期間よりも早く売却しなければならない等の事情があると、思っていたほどの運用成果を出せず、タイミングによってはマイナスなのに売らなければならないということにもなりかねません。
当初の想定期間ほったらかしておけるように、手元の現金預金はしっかり確保しておくようにしましょう。
ポイント3つ目:銘柄の選定は慎重に
長期投資ならなんでも儲かるというわけではありません。ほったらかし投資だからと言って何も考えずに銘柄を選ぶのは避けましょう。
短期的な成績はいいが長期投資に適していないという商品もありますし、コストが重く響いてくるというようなものもほったらかし投資としては避けた方が良いでしょう。
ほったらかし投資は相場の変動に即座に対応するという投資スタンスではありません。そのため、変動が大きくリスクの大きい商品なども、ほったらかし投資には向いていません。
また、信用取引のような証拠金取引で大きくレバレッジをかけてしまう取引方法もほったらかし投資には向いていません。ほったらかしている間に元本を大きく超える損失が発生してしまうかもしれないからです。
ほったらかし投資ではリスクをなるべく抑えて安定的な運用ができる商品を選ぶことが重要です。
ポイント4つ目:利益確定、スイッチングも大事
いい商品に投資していたとしても、経済環境や相場状況に応じて利益確定をおこなったり、スイッチングやリバランスすることも重要です。
現在投資している商品を売却して他の商品に投資すること
また、満期のある商品もあるでしょうから、満期が来たところで同じような商品に乗り換えるのか、もしくはより有望な銘柄に乗り換えるのかを検討する必要があります。
分散投資を行っている場合は、今のままの投資比率でよいかという確認も必要になります。投資比率を変えることをリバランスといいますが、地域、商品、業種等の構成比率がそのままでいいのかのチェックをすることになります。
例えば米国株と日本株に50%ずつ投資していたのに、米国株の運用成績が良く米国株の保有比率が65%になってしまったということが起こった場合、米国株を一部売却してその分日本株を売却し50%ずつとなるように調整するわけです。
運用成績が良かったとしても、こうした調整はしなければならない点に注意しましょう。
ポイント5つ目:あくまで長期投資だという意識を持つ
ほったらかし投資は、短期的な成績だけを見て善し悪しの判断を行うべきものではありません。
長期投資を前提にしたほったらかし投資であれば、短期的な利益を追うのではなく長期投資だという意識をしっかり持ち、短期的に損失が発生していたとしても焦らないことも必要です。
適宜のメンテナンスは必要ですが、そもそも長期投資のつもりで商品を購入したのに、コロコロ売買を行ってしまうとそのたびに手数料がかかってしまうことになります。
また、少し損が出ているからと言って焦って損切りしてしまうと、その損がたまたまその時発生しただけですぐにプラスになっていたかもしれないのに無駄に損失を確定させてしまうことになりかねません。
あくまで長期の投資をしているのだという意識をしっかりと持ち、長期で利益が出せるような投資を行っているのですから短期的な動きに動揺しないことが重要です。
また、自動売買によるほったらかし投資でも短期的には思ったような運用成果が出ないこともありますので、ある程度の期間を見たうえで成績がどうなのかを見極めなければなりません。
ほったらかし投資に必須!おすすめの証券会社&アプリ徹底比較
こちらでは、ほったらかし投資におすすめできる質も人気も高いネット証券を3選厳選して紹介します。ここまで紹介した株自動売買やNISA、つみたてNISAなど気になる方は特に要チェックです!
楽天証券
- 初心者でも設定しやすい
- 楽天ポイントを貯めて投資できる
- 銀行連携で自動入出金もできる
- 2,700本以上の投資信託を扱っている
楽天証券がほったらかし投資におすすめな理由
楽天ユーザーの方には楽天証券がおすすめです。他の証券会社と比べて取引画面がシンプルでわかりやすく、初めての方でも迷うことなく取引できます。
楽天カードの利用でポイントが貯まり、貯めたポイントを再投資することも可能。さらに、ポイントを使って積立投資を行うことで楽天市場でのポイント倍率がアップします。
投資信託は業界トップクラスの2,700本以上で、さまざまな銘柄に投資できます。楽天ポイントを貯めつつ投資したい方は、ぜひ楽天証券で口座開設しましょう。
楽天証券の基本情報
※出典:公式サイト・2022年10月24日時点
運営会社
楽天証券株式会社
口座開設数
約800万口座
取引手数料
(国内株式 現物取引 超割コース)10万円
99円
20万円
115円
50万円
275円
100万円
535円
取扱商品数
株
多数
投資信託
2,652
ETF/REIT
多数
一般NISA
○
つみたてNISA
○
ミニ株
○
スマホ投資
○
貯まるポイント
楽天ポイント
SBI証券
- 外国株の種類が豊富
- クレジットカードで積立投資が可能
- 貯めるポイントを3種類から自由に選べる
- iDeCoのラインナップが豊富
SBI証券がほったらかし投資におすすめな理由
外国株投資がメインなら、SBI証券がおすすめです。SBI証券は外国株に強みがあり、特に米国株は手数料無料で取引できるなど大変お得です。
三井住友カードを利用すればカード積立も可能で、100円〜5万円まで1円単位から投資額を決められます。カードの種類によっては最大3%ものポイント還元を受けられます。
つみたてNISAやiDeCoの商品ラインナップも豊富で、優遇税制を利用して投資を始めたい方にも最適です。
SBI証券の基本情報
取引手数料 ※出典:公式サイト・2022年10月24日時点
運営会社
株式会社SBI証券
口座開設数
約880万口座
(国内株式 現物取引スタンダードプラン)10万円
99円
20万円
115円
50万円
275円
100万円
535円
取扱商品数
株
多数
投資信託
2,706
ETF/REIT
304
一般NISA
○
つみたてNISA
○
ミニ株
○
スマホ投資
○
貯まるポイント
LINE証券
- 少額から投資できる
- LINEアプリから簡単に取引できる
- 安全対策が徹底されている
- つみたてNISAにも対応
LINE証券がほったらかし投資におすすめな理由
投資初心者の方はLINE証券がおすすめです。普段使っているLINEアプリからアクセスでき、比較的少額から取引できるため、初心者の方でも安心して投資を始められます
また、セキュリティが徹底されているのもポイントです。日本投資保護基金へ加入しており、顧客情報は暗号化されて管理されているため、資金額が増えてきても安心して預けられます。
一般NSAには対応していませんが、つみたてNISAには対応しているため長期投資したい方でも安心です。初心者の方は、ぜひLINE証券で口座開設しましょう。
LINE証券の基本情報
※出典:公式サイト・2022年10月24日時点
運営会社
LINE証券株式会社
口座開設数
約150万口座
取引手数料
10万円
99円
30万円
115円
50万円
275円
100万円
535円
取扱商品数
株
3,712
投資信託
30
ETF/REIT
234
一般NISA
×
つみたてNISA
○
ミニ株
○
スマホ投資
○
貯まるポイント
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FXの自動売買におすすめの口座3選
FXの知識や経験はないけれど、FXに興味がある、または一度運用してみたいという方におすすめできる、FXの自動売買が可能なツールを厳選して3選ご紹介します。
インヴァスト証券「トライオートFX」
- 最低取引単位1,000通貨から※南アランド/円のみ10,000通貨単位
- 期間収益率160%越え※
- 60%以上のユーザーがFX初心者
- スピーディーなマニュアル注文が魅力
- 口座申込で最短当日にお取引開始
※公式サイトより
インヴァスト証券が提供するトライオートFXでは、60%以上がFX初心者が利用しており期間収益率が160%※を超えている日本有数のFX口座です。※公式サイトより
好成績を出しているトレーダーや自動売買プログラムのストラテジーを設定するだけで、利益を出せるため金融の知識や経験が無くても自動売買を気軽に始められます。
「セレクト機能」では優秀な売買プログラムをリスク順、リターン順とランキングの中から選び、気になるプログラムを選べばすぐに自動売買を始められます。
「ビルダー機能」では自分で自由自在に売買ロジックを作成できるため、世界で唯一無二の自動売買プログラムを設定することが可能です。
このようにトライオートFXではFX初心者から中級者・上級者まで、幅広いニーズに対応したFX口座なので、興味がある方はこの機会に口座開設してみてください。
インヴァスト証券の基本情報
※2023/01/27時点・公式サイト
最低取引単位
1,000通貨
取引手数料
取扱通貨ペア数
17種類
スプレッド
-
レバレッジ
25倍
最低入金額
制限なし
出典:インヴァスト証券公式
FXブロードネット
- 取引コスト満足度第1位※
- 最小約4,000円から取引可能
- 100%信託保全で安心・安全
- 話題のトラッキングトレード搭載
- FXの投資コンテンツが豊富
※公式サイトより
FXブロードネットでは、小さく利益をコツコツと積み重ねていくことに特化した自動売買ツールなので、堅実に利益を上げたい人に最適な口座です。
また、ゼネラルリサーチ社によるイメージ調査では、FXサービス取引コスト満足度第1位を獲得※されており初心者から経験者まで幅広いニーズに対応しています。※公式サイトより
その他にも、話題のトラッキングトレードと言われる、高く売って安く買う、安く買って高く買うの繰り返し行う注文方法(IFDO)も可能な口座です。
注文の仕組みや利益を出すロジックが整っているので、FX初心者でもシンプルでわかりやすく、堅実に投資したい方にピッタリな自動売買ツールと言えます。
FXブロードネットの基本情報
※2023/01/05時点・公式サイト
最低取引単位
1,000通貨
取引手数料
無料
取扱通貨ペア数
24種類
スプレッド
※原則固定、例外あり米ドル/円(USD/JPY)0.2銭
ユーロ/円(EUR/JPY)0.5銭
レバレッジ
25倍
最低入金額
最小約4,000円程度
アイネット証券「ループ・イフダン」
- 運用された73.98%で利益※
- 1998年からの歴史と実績がある※
- 最小取引単位1,000通貨(最小約4,000円から)※
- 信託保全で安心・安全に取引可能
- 日本初のFXサービス導入企業
※公式サイトより
アイネット証券が提供しているループイフダンは、「分かりやすい」「かんたん」「継続したい」の三拍子揃った高い評価を頂いているFX口座です。
実際口座推移も毎年1〜2万人ほど増えており、1人あたりの平均預かり額推移も120万→140万→160→180万円と年々20万円ずつ増えているのが特徴的です。
また、業界最高水準のスワップポイントも特徴的で、米ドル/円(8円)、トルコリラ/円(47円)、メキシコペソ/円(86円)、南アフリカランド/円(86円)と買いスワップポイントが高いです。
なので、低金利通貨を売り高金利通貨建てでループイフダンで運用することも可能なので、スワップポイント投資で稼ぎながら自動売買で利益を稼げるため一石二鳥です。
特に中長期投資をメインとされている方、キャピタルゲインを狙いたい方にはもってこいの口座と言えます。
出典:アイネット証券公式
ほったらかし投資で失敗しないためのポイント
ほったらかし投資は初心者でも取り組みやすく、リスクが少ない方法も多いです。しかし失敗する可能性が0ではありません。この章ではほったらかし投資で失敗しないためのポイントについて解説していきます。
余剰金を投資する
ほったらかし投資で失敗しないポイントとしては、余剰金を投資するという点です。生活を圧迫するほどの資金を投資してしまうと、急な出費に対応できなかったり、QOLを下げてしまう原因にもなってしまいます。
投資を行う前に自身の家計を見直し、「毎月これくらいだったら問題なく使える」という金額を見極めましょう。
自分で判断する
投資のプロに勧められたからといって、言われるがままに投資していると失敗する可能性もあります。
ほったらかし投資は投資の知識・経験がない人でも始められるのですが、ある程度の知識をつけ、自分で判断するという姿勢も重要です。
投資アドバイザーなどは初心者の強い味方になってくれますが、向こうも商売ですので、商品を売るという目的があります。
アドバイスを鵜呑みにしないように、自身でも情報収集などを行いましょう。
適度にメンテナンスをする
ほったらかし投資だからといって、何もしなくても利益が出続けると思っていると失敗する可能性があります。
ほったらかし投資でも適度なメンテナンスが必要です。ここでいうメンテナンスとはポートフォリオの見直し等の作業を行うことを指します。
基本的には値上がりした銘柄を売却し、値下がりした銘柄を買い足すという「リバランス」という作業を行います。「年1回」「資産価格が1割上昇したら」などメンテナンスを行うタイミングを事前に決めておくと良いでしょう。
目的と期間を明確にする
ほったらかし投資を成功させるなら、事前の準備は非常に大切です。特にほったらかし投資の目的や取り組む期間についてしっかり考えておくことは重要で、継続して投資ができるかどうかに関わってきます。
特に投資を続ける期間を数年にするのか、数十年にするのかで目標の資産も変わります。ほったらかししすぎてしまうと、投資していることを忘れてしまうこともあるので明確に決めておくようにしましょう。
また、人によってはほったらかし投資をしながら投資の勉強をするという場合もあるでしょう。実際に投資をしながら知識を蓄えていくことも、今後の資産形成に役立つはずです。
手数料やコストを確認する
ほったらかし投資をするなら、用意できる元手資金に対して手数料や運用コストがどのくらいかかるのか把握しておくことが大切です。
例えば運用を完全に任せる投資信託であれば、運用手数料が必要になりますし、FXで長期投資をするならスプレッドやマイナススワップポイントという損益に関わるコストがかかります。
また、ほったらかし投資をして利益が出た場合の税金についても把握が必要です。最終的にどれくらいの利益を目指し、どのくらいの税金がかかるのか想定しておくと立ち回りやすくなるでしょう。
短期的な市場の変動に振り回されない
ほったらかし投資は始めてから長期間行うため、短期的な市場変動は無視しないといけません。しかし、中には自分の資産がどうなっているのか気になってしょうがないという場合もあるので注意しましょう。
長期目線の投資のはずなのに短期的な市場の動きに振り回されてしまうと心身が疲弊してしまいやすいです。
ほったらかし投資をしているけど短期的な市場が気になるなら、ほったらかし投資とは別に余剰資金を要して短期取引に取り組むのが良いです。
難易度は高く、勉強が必要になりますが金融リテラシーが付いたり、短期的に稼ぐことも可能になるでしょう。
リスク許容度を把握する
ほったらかし投資はあくまで投資のため、一定のリスクは常に付きまといます。そのため、考えられるリスクを避けるのではなく付き添い、制御することが大切といえるでしょう。
リスクは投資をする金融商品によっても変化する上に、投資する額によっても変わります。そのため、リスク許容度を把握して万が一全損してしまったとしても立ち直せるようにしておきましょう。
また、ほったらかし投資は超長期投資のため、損失分は仕事などで容易に取り返せる可能性が高いです。全損するリスクは避けたいですが、リスク許容度に準じてほったらかし投資をするほうが失敗しづらいでしょう。
ほったらかし投資に関するよくある質問
まとめ
今回はほったらかし投資について解説してきました。
ほったらかし投資はほったらかし投資とは、ある程度投資環境を整えれば、放置しても自動的に資産が運用される投資方法で、初心者でも気軽に行うことができます。
ただし損をするリスクが0ではないので、運用方法・投資する銘柄・投資金額などには細心の注意を払いましょう。