
時代が目まぐるしく進化・変化する世の中で、「AI」という単語をよく耳にするようになりました。
AIがもっと進めば、仕事がなくなるなんて言われることも。そこでAI関連の仕事をしたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、そもそもAI関連の仕事とはどんなものなのか、資格が必要なのか、どんな資格を取れば良いのか分からないことだらけでしょう。
そこで、当記事ではAI関連の資格の必要性とおすすめの資格、それらを取得するにあたっておすすめの資格講座を紹介していきます。

Contents
AI関連の仕事はどんなものがある?
AIエンジニア
AI関連の仕事で最も代表的なのがAIエンジニアです。AIエンジニアとは、AIのシステム開発から、プログラムの実装までを行う役職です。
つまり、AIをつくる、AIを構築するのがAIエンジニアとなります。

AIプランナー
AIプランナーは、クライアントの業務や課題に対してAIが活用可能か、どのように活用できるかなどの企画立案、プログラム管理を行います。
AIエンジニアとクライアントの間に立って、双方の要望や意見をヒアリングし、仕様書などの作成まで行います。

AIプロデューサー
AIプロデューサーは主に、AIの導入に際した、さまざまな関連部署や関連企業の中心に立って、連携をとり、プロジェクトの仕上げを行なっていく仕事です。
つまり、プロジェクトのまとめ役になります。主に、プロジェクトの導入に向けたスケジュール調整、導入コストの管理などを行います。

AI関連のおすすめ資格6選
G(ジェネラリスト)検定
資格概要
ジェネラリスト検定とは、ディープラーニングに関する基礎知識を兼ね備えており、事業活用する能力や知識を保有していることを認定する資格です。
AIに関する幅広い知識を学習できる資格でもあります。
難易度
2021年 | 2020年 | 2019年 | |
---|---|---|---|
受験者 | 6,062 | 6,298 | 3,436 |
合格者 | 3,866 | 4,198 | 2,500 |
合格率 | 63.77% | 66.66% | 72.76% |
出典:日本ディープラーニング協会「2021年 第3回 G検定(ジェネラリスト検定)結果発表」
※2018年以降は年3回試験が開催されているので、1回目の試験の記録を掲載
例年、合格率は60%前後から70%前後で推移しており、難易度は比較的低い資格といえます。
G検定は資格試験のための対策テキストなども販売されており、インターネット上には例題なども公開されているので、対策もしやすい試験です。

試験詳細
資格種別 | 民間資格 |
---|---|
受験資格 | 制限なし |
実施概要 | 試験時間:120分 多肢選択式 |
試験会場 | オンライン試験(自宅受験) |
受験費用 | 一般:13,200円(税込) 学生:5,500円(税込) |
出典:日本ディープラーニング協会「G検定とは」
E(エンジニア)資格
資格概要
E資格はディープラーニングの理論を理解した上で、適切な手法を用いて実装する能力や知識を有していると認定する試験です。
ディープラーニングを実装する能力・知識が問われ、より専門的な内容が問われます。そのため、G検定よりもさらに難易度が高い試験となっています。
難易度
2021年② | 2021年① | 2020年 | |
---|---|---|---|
受験者 | 1,170 | 1,688 | 1,042 |
合格者 | 872 | 1,324 | 709 |
合格率 | 74.5% | 78.4% | 68.0% |
出典:日本ディープラーニング協会「資格試験について」
合格率は、6割から8割近くで推移しています。一見、難易度の低い資格なのかと思われがちですが、そうではありません。
E資格は、誰でも受験できるわけではなく、日本ディープラーニング協会が定める教育プログラム「JDLA認定プログラム」を修了した方に限られます。
つまり受験している方は、多くが事前知識として、プログラミングや情報処理の知識を有している方が多いため、合格率も高くなっています。

試験詳細
資格種別 | 民間資格 |
---|---|
受験資格 | JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること |
実施概要 | 試験時間:120分 多肢選択式 |
試験会場 | 申込時に、希望の会場を選択 |
受験費用 | 一般:33,000円(税込) 学生:22,000円(税込) 会員:27,500円(税込) |
出典:日本ディープラーニング協会「E資格とは」
Python3エンジニア認定試験
資格概要
Python3エンジニア認定試験とは、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している民間資格です。プログラミング言語の1つであるPythonの文法基礎を問う試験です。
難易度
Python3エンジニア認定基礎試験の試験は70%以上の正答率で合格となります。例年、合格率は80%近くの高い数値が出ています。
難易度はそれほど高いわけではなく、Pythonを利用した実務経験のある方や、プログラミング経験のある方であれば、十分合格が狙えるものとなっています。

試験詳細
資格種別 | 民間資格 |
---|---|
受験資格 |
制限なし |
実施概要 | 試験時間:60分 選択式 |
試験会場 | コンピュータ上で行うCBT方式 会場は申込時に選択 |
受験費用 | 一般:11,000円(税込) 学生:5,500円(税込) |
出典:一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会「Python試験(Python資格)」
統計検定
資格概要
統計認定とは、統計に関する知識や技術をいかに活用できるかを評価する全国統一試験です。統計に関する知識が得られれば、より一層AIを使いこなすこともできるため、オススメの資格の1つです。
4級から1級、統計調査士、専門統計調査士、データサイエンス基礎の合計8つの区分に分けられます。
難易度
検定種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
準1級 | 704 | 166 | 23.6% |
2級 | 731 | 249 | 34.1% |
3級 | 320 | 242 | 75.6% |
4級 | 147 | 107 | 72.8% |
出典:統計質保証推進協会「受験データ 2021年6月20日試験」
※2021年6月21日試験の結果
3級、4級は、中学・高校レベルのデータや表、グラフ、データ分析の概念や身近課題に活かす力が求められるため、比較的合格率は7割以上と高い数値が出ています。
2級は大学の基礎知識レベルの統計学の知識が問われ、3級からガクッと合格率は下がります。

試験詳細
資格種別 | 民間資格 |
---|---|
受験資格 | 制限なし |
実施概要 | 1級のみ紙媒体の試験かCBT方式を選択可 1級以外はCBT方式のみ |
試験会場 | 試験会場は指定の都道府県より選択 |
受験費用(1級) | 統計数理:6,000円(税込) 統計応用:6,000円(税込) 両方受験:10,000円(税込) |
受験費用(準1級) | 8,000円(税込) |
受験費用(2級) | 5,000円(税込) |
出典:統計質保証推進協会「受験のご案内」
AI実装検定
資格概要
AI実装検定は、AIで実際にできることの中でも、ディープラーニングと画像分類の実装スキルに絞り、それらの基礎力を測ります。
AI実装検定に合格すると、「ディープラーニング実装師」の称号が付与されます。
難易度
AI実装検定は、S級、A級、B級の3段階に分かれており、A級に合格すると、E資格に挑戦する実力を備えることができます。
合格率は例年7割程。実務向けの資格ではありますが、レベルは比較的低く、未経験の方でも合格しやすい資格でもあります。

試験詳細
資格種別 | 民間資格 |
---|---|
受験資格 | 制限なし |
実施概要 | 60分 |
試験会場 | 自宅にてオンライン受験 |
受験費用(S級) | 33,000円(税込) |
受験費用(A級) | 一般:14,850円(税込) 学生:8,250円(税込) |
受験費用(B級) | 一般:9,900円(税込) 学生:5,500円(税込) |
出典:AI実装検定公式サイト「AI実装検定の紹介」
ITパスポート
資格概要
ITパスポートは、ITに関する基礎的分野の知識が問われる試験です。そのため試験内容はAIに特化したものではなく、ITに関する幅広い知識で基礎的なものが問われます。
しかし、このITパスポートも2018年にはAIやビッグデータに関する内容が取り入れられるよう問題が改定されました。そのため、AI業界を目指す人は第一歩として取得することをお勧めします。
難易度
受験者 | 合格者 | 合格率 | |
---|---|---|---|
社会人 | 11,359 | 6,338 | 56.2% |
学生 | 4,481 | 1,843 | 41.2% |
合計 | 15,840 | 8,235 | 52.0% |
出典:iパス公式サイト「統計情報」
データは令和3年11月度試験の結果
ITパスポートは、誰でも受験できる国家資格です。そのため、社会人のみならず多くの大学生が受験し、合格しています。
合格率は50%前後で推移しており、国家資格の中では比較的難易度が易しい試験となっています。
実務経験や予備知識がなくても合格を狙える資格であり、受験者数は年間で8万人をこえる人気の資格です。

試験詳細
資格種別 | 国家資格 |
---|---|
受験資格 | 制限なし |
実施概要 | 試験時間:120分 CBT形式で行う |
試験会場 | 申込時に、希望の会場を選択 |
受験費用 | 5,700円(税込) |
出典:iパス公式サイト「受験要領」
AI関連資格取得するなら!おすすめの通信講座4選
アガルートアカデミー
- データサイエンス系資格取得を目指したい
- 評価が充実している通信講座の方が安心できる
- サポート体制が充実しているところがいい
アガルートアカデミーでは、他の通信講座ではあまり用意されていない、データサイエンス系の資格からプログラミング言語などの各領域を学習できる通信講座が豊富に用意されています。
実際に受講できる講座は以下のとおりです。
各講座の中身も、超入門、基本、応用・実践といったように、レベルごとに分けられているため、ゼロから学習する方でも安心して受講することができます。

運営会社 | Udemy.Inc |
---|---|
資格講座数 | 44種類以上 |
ジャンル | 労務・不動産・データサイエンスなど |
無料資料請求 | あり |
各種割引制度 | あり |
Udemy
- テキストではなく、動画で効率よく学習したい
- 最新の知識を学びたい
- AIに関する知識をより専門的に学習したい
Udemyは18,300の講座の中からオンラインビデオで学習できるプラットフォームです。
対象は主に社会人向けとなっており、Python、JavaScriptをはじめとするプログラミング言語から、データサイエンス、IT知識、ビジネス、自己啓発など幅広い選択肢から学習できます。
例えば、他の通信講座ではない、あまりないAIに特化した講座もあります。
例えば、「みんなのAI講座 ゼロからのPythonで学ぶ人工知能と機械学習【2021年最新版】」という講座は、15,000円で非常に人気も評価も高い講座となっています。

ユーキャン
- ITパスポートを取得したい。
- 実績のある通信講座で学びたい。
ユーキャンは、テレビCMやネット広告でも1度は名前の聞いたことがる人がほとんどではないでしょうか。ユーキャンにはITパスポートの通信講座があります。
ユーキャンのITパスポートは最短4ヶ月で合格を狙うことができ、最長でも6ヶ月までサポート期間を延長できるため、安心して講座を進めることができます。

たのまな
- プログラミングに必要な知識を学びたい
- AI関連の資格を取得したいが、経験や予備知識がない
たのまなでは、ITパスポート対策講座のほか、プログラミングをする上で必要な数学の知識を学べる講座があります。
プログラム用数学では、関数編、数列・微分編・ベクトル編の3つの講座が用意されており、プログラミングの基礎的知識をわかりやすく学ぶことができます。
これらの講座も初心者向けの講座となっているので、予備知識のない方にもオススメの通信講座です。

AI関連の資格を取得する必要性はあるの?
ここまで、AIに関連の仕事を紹介してきました。これらの仕事は資格がなければ仕事をすることができないのでしょうか?
結論、資格がなければ仕事ができないというものではないので、必ずしも資格が必要というわけではありません。
しかし、AI関連の資格を取得することは決して無駄なことでもないことも確かです。

AI関連資格のメリット
- 効率よく専門知識を得られる
- 自らのスキルレベルの証明になる
- 転職・就職に有利に
- キャリアアップにもつながる
効率よく専門知識を得られる
AIに関する技術は年々進化しており、ある意味変化の大きい業界です。そのため、日々学習し、知識をアップデートしていくことが求められます。
そこで、資格を通して学習していくと、知識を得られる上に資格も得られることで、自らの学習意欲・モチベーションの維持にもつながり、効率よく知識を得られます。

自らのスキルレベルの証明になる
自分のスキルや能力というものは、他人からは目で見て計測したり、数値化することはなかなかできません。そのため、スキルはあるのになかなか他人からは評価されないという状況に陥ります。
しかし、資格を保有していると、客観的にその人のスキルレベルを測ることができます。

就職・転職に有利に
上記でも説明した通り、資格の取得は、自らのスキルや能力のレベルの証明になります。つまり、証明になれば、就職や転職の際にも面接官の人へのアピールになります。
面接官側からすれば、ただスキルを述べられただけで、採用などと判断してしまえば、採用後のリスクも大きくなります。場合によっては嘘の可能性もあるからです。
そこで、資格という客観的に証明されたものがあれば、スキルや能力のレベルも把握しやすくなり、有利になる可能性が高くなります。

キャリアアップにもつながる
上記では資格の取得が他者からの評価材料になると解説しました。これは、就職や転職の場面に限ったことではありません。
自分の職場内においても資格の取得が活躍することもあります。例えば、ある一定の資格取得で昇格、昇給、手当がつくなど、キャリアアップ、給料のベースアップにも繋がります。
また、資格取得により評価され業務範囲が拡大できれば、自分のやりたい仕事へ近づくことにもなります。資格は誰が見ても評価材料となるので、査定にも良い影響をもたらす可能性があります。

AI関連資格を取得する際のデメリット
- かなりの勉強量・時間が必要
- 費用がかかる
かなりの勉強量・時間が必要
一方で、資格の取得は簡単に取得できるものではありません。比較的難易度の低いものでも平均40時間以上、多いもので100時間〜200時間以上の勉強時間が必要なものもあります。
そのため、勉強なしで挑戦してもなかなか合格する人は少ないでしょう。また、経験者や普段からエンジニアとして働いている方でも、一定の学習量は必要になります。

費用がかかる
どの資格においても共通ですが、必ずかかるのが受験費用です。AI関連の資格試験は受験費用が少し高額な傾向があります。
例えば、AIエンジニアにオススメのAI実装検定(A級)の場合、一般の方で14,850円、学生で8,250円となっています。E資格の場合は一般の方で33,000円となっています。

まとめ
当記事では、AI関連の資格について紹介してきました。まず、大前提として、AI関連の資格がなければ仕事ができないというわけではありません。
しかし、目まぐるしく技術が進化する世の中で、エンジニアとして今後も第一線で活躍したいとお考えの方は、資格の取得がオススメです。
技術職は一般職と違い、スキルレベルで判断されることが多くなります。そのため資格の取得は一定の評価を得られるだけでなく、評価誤差の防止にもなります。

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